地方の薬剤師不足の実情

ハローワークや求人サイトでは、薬剤師の募集がたくさん載っています。しかし、調剤薬局の薬剤師の求人状況は、地域によって大きく異なるのが実情です。

 

首都圏や京阪神、名古屋市近辺といった三大都市圏は、調剤薬局の数が多いのでたくさんの求人があります。交通網が整えられていますので、通勤も駅に近く楽なところがたくさんあります。患者さんの数も多いため、毎日忙しく働くことになることが多いでしょう。

 

一方、求職している薬剤師の数も多いので、数が多い割には狭き門となっているのが実情です。給料が高かったり残業なしをうたっているなど勤務状況の条件がよい調剤薬局であれば、一度求人をかければ多くの薬剤師が集まるという事態になっています。

 

よって、選り好みしなければ職場は見つかるけれども、希望を付け過ぎると職場が決まらないという傾向にあります。

 

一方、地方の薬剤師不足は深刻です。薬剤師を養成するための大学がない都道府県は、薬剤師の数が増えにくい傾向になります。地域によっては、医薬分業が進んでいないところもあるので、そのようなところでは必然的に調剤薬局薬剤師の需要は少なめです。

 

そのため、地方の調剤薬局は薬剤師を募集するために様々な工夫を凝らしています。賃金を都会以上に準備したり、福利厚生を整えておいたりします。

 

福利厚生には各種保険完備はもちろんですが、引越手当や住宅手当といった金銭面での優遇もあります。また、地方では都会と違って遊ぶところが少ないので、お金を貯めやすいという利点もあります。そのため、給与が少なくても都会で暮らしやすい生活を取るか、生活が不便でも地方で高給取りの生活を取るかという話になります。

 

とはいえ、やはり都会で暮らしたいという人が圧倒的に多いため、地方の薬剤師事情はどんどん苦しくなっています。これを打開するためには、今までに行ってきた薬剤師を養成するための薬価系大学の増設だけでは足りず、もっと抜本的な改革が必要なのではないでしょうか。